世界一幸せな国Ⅰ
……
仕方ないか。
あんまり使いたくなかった手段だけど。
「誰でもいいから3人降りろ!もう1人はその後すぐに!私が引き止めておくから!早く!!!」
犯人はここに来て私たちがいるのに何もしない何てことはない。
この手段を使って、助かることはまあないだろう。
相手は拳銃を持っている。
避けることはできるが、それをすると学校に被害が出る。
または犯人が下に降りて一般生徒に手を出す。
ならば、私が行けばいい。
私が死ねばいい。
みんなが死ぬぐらいなら、私が死ぬ。
それで、何も被害が出ないのであれば。
まだ何かするというのであれば、私は倒す。
ただそれだけ。
だから。
じっとしている彼方を見て、私は言う。
「彼方!大丈夫だから!きっと後で行く。だから、今は下に降りて裕二(ユウジ)さんに連絡しておいて!!」
「……分かっ……」
バン!!