世界一幸せな国Ⅰ
しかし、チェルシーは素手でヤシの実を割れるほどに馬鹿力だ。
このまま愚図っていても、連れて行かれるか骨が砕けるかだ。
チ「ほら、はやく行きましょう!」
チェルシーは、行く気満々だ。
何か作戦はないものか……
そう悩んでいた時、一つだけ思いついたことがあった。
「ねぇ、チェルシー。少しユアンの部屋へ寄って行こう!2人で行った方が、きっとお父様たちも喜ぶと思うの」
ユアンを道連れにして、愛を分散させる作戦。
チ「もちろん大丈夫ですよ!そうですね、私もお二人ともが行かれた方が喜んでくださると思います!」
いざ、決行!
(ユアン、ごめんね。巻き込むよ)
そして、私はとうとう部屋を出たのだった。