世界一幸せな国Ⅰ


──コンコン


私は、お父様の書斎をノックした。


隣にはぐったりとしたユアンがいる。




「お父様、入ってもいいかしら?着替えられたのだけど」


──コトッ……ガシャッ……『あーっ!!』……ブツブツ……『はぁ……』



「「?!」」



──ガチャ


ア「ローナ、ユアン!!2人ともかわいくなったじゃないか!」


お父様が抱きついてくる。

そこは流れに身を任せながら、私は質問した。



「お父様……何があったの、中で……」


ア「いやぁ、ローナとユアンが着替えられたというから居ても立っても居られなくなって……部屋と服が汚れたから魔法で……」



ユ「お父様……」



ほんと愛されてるのは嬉しいんだけど、なんか……うん。


愛されてるなあってしみじみと思うよね。



ア「それにしても、ほんとお前たちは可愛いなぁ!俺の目に狂いはなかった!その衣装も似合っている!!想像以上の可愛さだ!!天使か?天使か!天使なのか!!あぁ、ずっとこうして抱きしめていたい!!ずっとこうして眺めていたい!!というか、こんなに可愛いお前らをゲス野郎に晒すなんて出来るものか!2人は俺が守る!!男にだってやらんぞ!女だって迎えないぞ!!……あぁ、ローナ……行かないで……結婚しないで……うぅ……」



……中毒症状だ。
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