嘘つき*シュガー




――こんなの、有り得ない。




「……ふざけないでください。からかってるんですか?」




あのとき、みたいに。



その言葉は、のみ込んだ。



言えば惨めになるのは、あたしだから。




「本気だって言ってるだろ?まだわからない?」



そう言うと、立川先輩はあたしの髪を撫でた。




「自分の身体の変化にも気づかないの?倒れて保健室に運ばれたって言うのに」



「え?」



倒れた?あたしが?



< 26 / 403 >

この作品をシェア

pagetop