嘘つき*シュガー




今まで誰にも見せたことないような顔で、女の子をにらみつけた。




千亜樹ちゃんが俺のせいで階段から落ちた?




もう傷つけないって決めたのに、これじゃ――。




「これ以上千亜樹ちゃんに手を出してみなよ、女の子だからってただじゃおかない」



「……っ……」



「わかったなら、もう戻っていいよ」




今すぐ目の前から消えてほしい。




気持ちが通じたのか、女の子は何も言わずに中庭から立ち去った。





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