嘘つき*シュガー




「……はい」



「じゃあ、またね」



あたしに手を挙げ、去っていく立川先輩。



今までは遠くにあったその背中を見送ったあと、無意識にお腹に手を当てた。



――本当に、ここに立川先輩との子どもが?



全然実感がわかない。



あたし、ママになるの?



まだ17歳で、高校生なのに?



不安で押しつぶされてしまいそうになる。



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