誰かが言いました。
それから、私はサークルの日は毎回彼を目で追うようになった。


友達といるときはけっこう笑っている。


ほんと、素敵だ。


世界がどんなに残酷でも、あの笑顔だけは崩れることはない。


彼の笑顔は、私の世界でも輝きを鈍らせない。


その笑顔をもっと見たい。


できるなら、一生それだけを見ていたい。


叶うなら、結婚して一生傍に置いておきたい。


猫みたいにツンケンしてるけど、決して遠くへは行かない。


彼となら付かず離れずやっていけるだろう。


まだ仲がいいとは言えない。でも、傍にいると話しかけてくれて、彼の傍が心地よかった。


でも、それが恋とかそういう類のものではないと思っていた。


サークル仲間で友達の茜からしたら「恋っていうより愛」らしいけど、そういう類の感情ではない。


ただの憧れ。


結婚するなら、イケメンで猫みたいに付かず離れずの人がいい。


ベタベタするのが嫌いだから、干渉もされたくない。


そんなものしなくても、お互いを信じ合える関係を築けるような人と出会いたい。


それだけの感情だった。


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