君のいない街で
給料
何日か過ぎ、接客もだいぶ慣れてきた。

初めての給料をもらえる日も近い。
使い道をどうしようか迷っていると田中のことを思い出した。

いつももらってばかりでは悪いから田中とのビール代に使おうか。

それでも多分余るだろうから、たまには外食をするのもいいかもしれない。

給料のことを考えると胸が踊った。

ただ、一瞬頭をよぎる。彼女にプレゼントを…なんてそんなこと…無理なのに。

僕はまだ諦めきれていないのかもしれない。
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