君のいない街で
夕暮れ
喫茶店を出て、何も考えずに歩いていた。

もう、空はオレンジに染まっていた。

かなり長い間、話込んでいたんだ。

今日は一日が短いな。

足元を見て歩いていると、気が付けば堤防沿いにいた。

川にうつる太陽が悲しく揺れている。

皆の笑顔がみたいのに、太陽すら僕に微笑んでくれない。

まるで、神に見放された天使のように、羽を失った蝶のように。

ただ無気力になっていく。

もう何も…
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