君のいない街で
詩 犬がいない日

あれから何度か

日が沈むのを

一人で見ている

僕がいる

犬はどうしたのかな

あれから一度も

会いに来ない

飯も口に入らないほど

犬が来るのを

待っている

ガラスが吐息で

曇る度

場所を変えては

犬を待った

いつまでたっても

犬は来ない

寂しい

虚しい

…悲しい

動くことすら

ままならない

足がふらついて

しょうがない

ガラスを

離れられない

まぶたも重い

目が開かない

きっと明日は

犬がくる

だから今は

寝てもいいかな
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