君のいない街で
だけど…
何も食べず、何も飲まず、時間がゆっくりと過ぎていく。

なんだか眠い。

白い靄がかかったような世界。

僕はきっとこのまま死ぬ。

それなのに心は、思いのほか冷静だった。

“ありがとう。彼女にはもう会えないけれど、僕は感謝している。楽しかったんだ。多分今まで生きてきた中で1番。ごめんね。もう“また”はないみたい。さようなら。”

瞼が重い。

短い人生だ。だれか一人、泣いてくれたら僕は報われる。

………
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