君のいない街で
暗闇
目がさめたのは何時間後だろう。

目を開けても閉じても変わらない景色。

僕は失明したのか?

何も見えない。

その時、重い扉をあけるようなギギッという音がした。

眩しい。恐らく太陽の光。

血を流しすぎたのか焦点が合わないが、そこには間違いなく鉄砲で僕を撃った男がいた。

「そう怖い顔するな。たった一発フトモモに撃っただけだろう?俺の仲間がお前の女にしていることに比べたらなんてことないさ。なぁそうだろう?」

彼女に何を…

手が鉄柱に縛り付けられて動けない。足が動かない。

何があったんだ。僕が気絶している間に…
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