先生

やっとのことで準備を終えて、もう19時になっていた。

私と咲は、これから一緒に夜ごはんを食べに行く。

校門を出ようとしたとき、春山先生に会った。

「おう。今帰りか?」

「うん。そうだよ。先生も?」

咲が答える。

「あぁ。」

「じゃあ先生も一緒にご飯食べに行く?」

「「えっ??」」

私と春山先生の声が重なった。

「ほんと仲良し。」

「ちがうって…。」

「で、先生どうしますか?来ますか?」

「いや、俺はいいよ。吉岡、嫌そうだし。」

「別に、嫌じゃないですよ。」

嫌なわけない。

そんなわけないよ、先生。

「ほら、芽唯もこう言ってるし!ね!行こう。」

「いいのか?吉岡。」

「はい。」

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