先生
理解
太陽を不安にさせることはしたくない。
だけど今私は斗真と二人っきり。
二人っきりで部員の方の部室にいる。
話があると呼び出された。
みんなはもう帰っていて本当に二人しかいない。
こんなとこ太陽に見られたら誤解される。
「なんで呼び出したかわかる?」
「え…相談とか?」
「ほんと、鈍感だね芽唯は。」
「え…」
斗真は私を抱きしめた。
「ちょっと斗真離してっ」
斗真の力が強く離れることができない。
「好きなんだよ。」
「え?」
「好きなんだってば。芽唯のこと。」
「……。」
知らなかった。
斗真が私のこと好きだっただなんて。
私は言葉が何も出てこなかった。