先生
「…芽唯?」
恐る恐る太陽がこっちを見た。
「言い争っても何も解決しないよ。」
二人は黙っている。
「斗真。」
私が呼んだら斗真はこっちを見てくれた。
「私が好きって言ったの。」
「え…」
「だから、太陽は何も悪くない。私が悪いの。」
「芽唯!」
太陽が大きな声を出した。
「芽唯が悪いわけないだろ。俺だって芽唯が好きだったんだ。俺も芽唯に好きって言おうとしたら先に言われただけだよ。これはお互い様だよ。俺も悪い。」
「ちがうよ。太陽が悪いなんて、そんなことない。そんなこと思わないで…。」
「もう、いい。」
斗真が言った。