先生

「お兄ちゃん。」

その写真をお兄ちゃんに渡した。

「…これ…」

その写真は、私たち兄妹が三人写っているものだった。

そして裏には

”大切な家族’’

と書かれていた。

「お姉ちゃん、忘れないでくれてたんだね。」

私はそれを見て涙が出てきた。

「お兄ちゃん。
…お姉ちゃんに会いたいよ。
…………会いたいよ…。」

私は泣きながら言った。

そんな私を太陽が抱きしめてくれた。

「そうだな…。
……会いたいな…。」

お兄ちゃんは涙をこらえるような声で言った。


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