先生
私たちはそのキーホルダーを携帯につけた。
でもごめんね、私これつけてられるの今日だけなんだ。
明日には、もうついてないんだ。
でも、ずっと大事にするから…。
「これで予防できるなー。」
太陽は私の携帯についたキーホルダーを揺ら揺らさせながら言った。
「予防?」
「これ見たら、あ、彼氏いるんだなーって思うだろ?変な男が寄ってこないで済むな!」
「その前に私が寄らせないよ。」
「芽唯には俺しかいないもんな!」
「………」
「なんだよ、違うの?」
「…そんな恥ずかしい事言わないでよ。
…そんなのあたりまえじゃん。」
「芽唯かわいい!俺も芽唯だけだよ!」
私は顔が赤くなってしまった。
本心だった。
太陽しかいないっていうのは、本心だった。
私には太陽しかいないんだ。