先生
私が正気に戻ったのは、クラスに戻ってきてから。
正直どうやってクラスまで来たのかも覚えていない。
私は深呼吸をして自分を落ち着かせた。
席に座ると、咲、斗真、佑里奈、瑞季が私の方へ駆け寄ってきた。
もちろん先生のことで。
「芽唯、大丈夫??」
真っ先に咲が聞く。
「うん。すごく驚いたけど、もう平気。
それに今は先生と普通に喋れてるから。
だから本当に大丈夫だよ。みんなありがとう。」
私は本当に大丈夫だった。
体育館でなんであんな風になったのかがわからないくらいだった。
「もしなんかあったらすぐ言えよ。」
「ありがとう、瑞季。」
みんな、ありがとう。