先生

春山先生はバドミントンの試合で芽唯が転んだ時芽唯を呼ぶのが俺と重なった。

芽唯が転んだ瞬間俺たちは名前を叫び、しかも ”芽唯” と言った。

タイミングと、呼び方。

春山先生は、きっとまだ芽唯のことが好きなんだと思う。

とっさに出たのが ”吉岡” じゃなくて ”芽唯” だもんな。わかりやすぎだよ、春山先生。

だけど春山先生、俺はもうあんたに芽唯を渡すつもりはないよ。

もう芽唯に辛い思いはさせたくない、泣かせたくない。

俺は一回は保健室を後にしたが、振り返り保健室に向かった。

斗真side end

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