先生

「当たり前だろ〜?かわいい妹が怪我したなんて聞いたら心配するよ!」

「もう、お兄ちゃんってば心配性なんだから。」

私はお兄ちゃんが言ってくれたことが嬉しくて照れ笑いした。

「それでさ、明日から学校どうやって行く?その足じゃ大変でしょ!太陽も心配してたよ。」

「えっ…?」

お兄ちゃんさっきから太陽太陽って、どうしたんだろ?

私たちが別れて以来、暗黙の了解みたいな感じで先生の話は避けてきたのに。
急にどうしたのかな…

「あのさ、俺は仕事で送ってやれないからさ、芽唯さえよかったら太陽が送ってくれるって言ってるんだけど、どうする?」

「えっ、お兄ちゃん……私たち…」

お兄ちゃんがなんでそんなこと言うのか全然わかんない。

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