先生
「今年は、俺のことが好きって気付かなかった?」
「…………先生。」
芽唯は困った顔をしている。
困らせたいわけじゃないのに。
でも、俺のこと見てほしいんだよ。
「…一年前も、今も、教師と生徒だけど、全然違うな。
去年は、その関係から離れてるとこだった。でも今は、その関係から離れないように必死になってるんだよな。
関係って一年でこんなにも変わるもんなんだな。」
やべ、俺何言ってんだ。
俺、今どんな顔してんだろ?ひどい顔してんだろな。
「ごめんな芽唯、変なこと言って。」
俺はこの時いっぱいいっぱいで、芽唯と呼んだことにも気付いていなかった。
「先生、私…私ね、……あのね、」
と、芽唯が何か言いかけた時芽唯の携帯が鳴った。
芽唯は内容を見ると、気まづそうな顔をして俺を見た。