先生
クリスマスパーティーが終わって片付けをしている時も、楽しかった時間の余韻に浸っていた。
「なにぼーっとしてんの?」
気が付けば先生が隣に立って片付けをしていた。
「いや、たくさん笑ったな〜って思って。」
「そうだな。久々にあんなに笑った。バスケ部のみんなといるとさ、俺学生に戻った気分になるんだよな。マジで楽しい。」
「先生制服着たら高校生見えるよ。」
「ほんとか〜??」
先生は笑って見せた。
その笑顔、好きだな。
今日、その笑顔見れただけで幸せ。
「けどこれが最後なんだよな、よく考えたら。来年はもうお前らいないんだよな。」
「先生、寂しい?」
「そりゃ寂しいよ。俺だけ残された気分だよ。」
「私も寂しい。ずっとみんなといたい。」
「そのみんなに俺もちゃんと入ってる?」
冗談っぽく笑う先生。
当たり前じゃん、入ってるよ。
入ってるに決まってる。