先生

太陽side

はぁー。

俺は芽唯との写真を眺めていた。

この時の俺、すっげぇ幸せそうに笑ってる。

今もこんな風に笑えているのだろうか。

あぁダメだ。自己嫌悪に陥るわ。

今何時だ?

17時か。

「よし帰るか。」

「じゃ俺も!」

俺が立ち上がったら連も立ち上がり帰る支度をし始めた。

「電話ぐらいしたら?」

「え?」

「顔に吉岡に会いたいってデカデカと書いてあるぞ。クリスマスなんだし、電話ぐらいしたっていいんじゃねぇの?」

クリスマス、かぁ。

「声聞いたら、会いたくなる…」

言った後俺ははっと我に返った。

うわ、めっちゃ無意識に言ってた。

すると連はクスクス笑い始めた。

「お前、ほんっと女々しいな〜!
かわいいやつだ!」

そう言いながら爆笑してる。

「笑うなばか!」

「ごめんごめん。太陽が可愛すぎて!」

ばかにしてやがる。

「もう先帰る!」

「あ、おい待てよ〜!」

俺は連を置いてスタスタと歩いて行った。

後ろから連が追いかけてくるけどまだ笑っている。




クリスマスの奇跡まであと2時間。


太陽side end



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