先生

クリスマス。

この日もらったものは今まで一番嬉しかったもの。

大好きな人からの思いがけない告白。

俺のことを見てほしいと言われてこのことは保留になった。

そして先生は帰っていった。

先生からの告白は本当に嬉しかった。

今すぐにでも好きって言いたい。

それなのに、やっぱり言えないでいる。

好きって言いそうになるたびにお兄ちゃんの顔が浮かぶ。

お兄ちゃんを悲しませたくない。

普通の恋愛をしてあげたい。

危険な恋はもうできない。

先生、私、もう好きって言えないかも…

こんなに好きなのに。

クリスマスに最高のプレゼントをもらって嬉しいはずだったのに、心が重かった。

だけど、このことは紛れもなく、

クリスマスの奇跡

だった。

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