先生

どうしよう。

とりあえずお家に連れて帰らないとね。

……お兄ちゃんに頼ってもいいかな??

いや、そんなこと考えてる場合じゃないよね!

先生が大変な時だもんそんなこともうどうでもいいや!

私はお兄ちゃんに電話をかけた。

『もしもしどうした?』

「先生が、春山先生がすごい熱なの。今眠ってるけどすごくつらそう。お兄ちゃん、今から迎えに来て。」

そのあと、少し間があった。

やっぱりダメかな?

『……わかった。すぐ行く。着いたらまた連絡するな。』

「ありがとうお兄ちゃん!」

よかった、これでもう大丈夫だよね。

あ、ダメだ。

斗真が待ってるんだった。

私は斗真にも電話をかけた。

『芽唯?遅いけどなんかあった??』

「ごめん、今日一緒に帰れなくなった…」

『え?どうかしたの?』

「ごめん、まだかかりそうだから先帰ってていいよ。ごめんね。」

『そっか。わかった。芽唯気をつけて帰ってね。』

「うん、斗真も。」

意外とすぐわかってくれたから少しびっくりした。

でも、これであとはお兄ちゃんを待つだけだ。

先生、もうすぐお兄ちゃん来るからね。



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