先生
しばらくしてお兄ちゃんが来た。
お兄ちゃんと先生のことを車まで運んだ。
その間も先生は苦しそうで、全然良くならない。
汗もかいてるし、ずっと唸ってるし本当につらそう。
「芽唯、看病できるな?」
お兄ちゃんは運転しながら私にそう聞いてきた。
「え?」
「太陽のこと、看病してやってくれ。俺のベッド貸すから。」
それって、お家に連れてくってことだよね…
「いいの?」
「こんな状態の太陽ほっとけねぇだろ。それに、俺なんかに看病されても嬉しくないだろうしな!」
お兄ちゃんがふっと笑うから私は何も気にしなくていいんだと思って安心できた。
さすがに病人ほっとけるわけないもんね。
口実があればお兄ちゃんもわかってくれるんだなぁ。