先生

太陽side

目が覚めると手が誰かに握られている感じがした。

それは芽唯だった。

え?なんで?

ここどこだ?なんで芽唯がいるんだ?

俺は起き上がって周りを見渡した。

そのときドアの方から声が聞こえた。

「起きた?」

そこにいたのは李空先輩だった。

ってことは、ここは芽唯の家??

「李空先輩…
あの、なんで俺ここに……?」

昨日の記憶があやふやでよく思い出せない。

「すげぇ熱だったんだぞ。意識も朦朧としてたし。なんかあったのか?」

「…最近、寝れてなくて…」

俺は、最近芽唯のことばかり考えてて、眠れなかった。

もし芽唯に振られたら今度こそ終わりだと思って、不安でしょうがなかった。

気持ち伝えて以来少しよそよそしくなってたから。

「もう、無理しなくていいから。
俺が、無理させねぇから。」

「え?」

どういう意味なんだろう。

「芽唯、ずっと太陽に付きっきりで看病してたんだ。もう少し寝かせてやって。芽唯の側にいてやって。」

「…いいんですか?」

俺がそう聞くと李空先輩はゆっくり頷いた。

そして頼むなっと言って部屋を出ていった。

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