先生

「もういいよ。」

「え?」

「もう、我慢しなくていいよ。芽唯がしたいようにして。」

お兄ちゃんがなんのことを言っているのか全く分からなかった。

何がもういいの??

「どういう意味??」

「俺、間違ってた。あのとき、芽唯と太陽のこと反対するべきじゃなかった。俺は二人の味方になるべきだった。
ごめんな、もっと早くに気付いてやれなくて。芽唯が今でも太陽のこと好きなら、ちゃんと好きって伝えな。俺、もう反対なんてしないから。これからは、二人を応援するよ。」

お兄ちゃん…

私は嬉しくて涙が出てきた。

「いいの??ほんとに?」

「うん、いいんだよ。」

お兄ちゃんは私の頭を撫でてくれた。

「私、ずっとずっと好きだったの。忘れられなかったの…」

「うん。ごめんな、今まで。」

「お兄ちゃんありがとう。」

私はやっと自分の気持ちに素直になれた気がして嬉しくなった。

しばらく涙が止まらなかった。

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