先生
ごめんね斗真。
たくさん私のためにしてくれたのに、
たくさん私のこと想ってくれたのに、
何も返せなくて。
辛い思いばっかりさせてごめんね。
「やっぱ敵わねぇよ春山先生には!
春山先生ってずりぃよな。すっげぇイケメンでさ、名前までかっこよくて、身長も高いしスタイルもいいし、運動神経抜群だし、生徒思いで人気があって、誰からも信頼される。おまけに一途だもんな。」
「斗真……」
「春山先生は、男の俺から見てもほんとにかっこいいよ。
でも、かっこいいだけの人ならどこにでもいる。
春山先生は、誰よりも芽唯を幸せにできる。笑顔にできる。守れる。
春山先生が相手なら、諦めるしかないよな。
二人には、本当に幸せになってほしい。これは、心から思ってること。」
斗真が言ってくれたことが心に響いた。
泣きそうになったけど、今泣きたいのは斗真の方だと思うから…
「斗真、本当にありがとう。
これからも、変わらず友達でいてね。」
「当たり前!」
私たちは前みたいに友達同士に戻ることができた。
もうこれで、やっと先生に気持ち伝えられる。
後は私が一歩前に進むだけだ。