先生

そしてしばらくして先生が来た。

「ごめん遅くなって!」

先生は走ってきてくれたのか、息が荒かった。

「ううん。来てくれてありがとう。」

「話って?」

ついに言う時が来た。

「あのね、先生…」

緊張して言葉が出てこない。

でも、ちゃんと言わなきゃ。

言わないと、伝わらない。

「先生ごめんなさい!」

「え?」

「本当にごめんなさい、私先生が好き。」

「……………」

恥ずかしくて先生の顔見れない。

でも、先生何も言わない。

私は顔を上げて先生の顔を見ようとしたそのとき、先生に抱きしめられた。

「先生…!」

「マジごめんなさいとか言うなよ。俺振られんのかと思ったじゃんかよ。」

「…ごめんなさい。」

私がそう言うと太陽は私を離した。

「またごめんなさい!もう禁止!てか、本当に俺の事好きなの?信じていい?」

「…ずっと、好きだったの。」

「ずっとって?」

「別れても、ずっと好きだった…」

「え?どういうこと??」

私は別れた本当の理由を話した。

お兄ちゃんのことと、太陽を守りたかったこと。

全部隠さずに話した。

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