先生

「それから、今までずっと気づいていないふりをしていましたが、ここにいる全員が春山先生と芽唯の関係を知ってましたよ!」

「「えっ!!!」」

私と太陽は驚きを隠せないでいた。

「ちょっと待て。どういうことだ?」

慌てて太陽が聞く。

「俺が言ったわけじゃないよ。でも、みんな薄々気づいてたんだよ。だけど誰も言い出さなかったのは二人のことを応援してしていたから。うまくいって欲しいって心から思ってたから。みんな、二人の幸せを願っているんだよ。」

「みんな…」

私はまた涙が止まらなくなった。

「みんな、ごめんな。だけど、ありがとう。俺、本当に最高の生徒に出会えたよ。ここにいるみんなに出会えて良かった。俺と芽唯のこと黙っててくれてありがとう。応援してくれてありがとう。」

そう言いながら少し太陽は泣きそうになっていた。

「春山先生が芽唯に本気なんだなって見てて伝わってきてたよ。」

「芽唯もすげぇ春山先生のこと好きみたいだったし!」

「春山先生も芽唯も大切な仲間なんだから、応援しないわけないだろ?」

「むしろ、なんか嬉しかったよ。」

と、他の三年生も言ってくれた。

「みんなありがとう。本当に嬉しい…。」

みんなの優しさが身に染みてとっても嬉しかった。


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