先生

「なんだ?そんなに俺がかっこいいか?」

女子たちはみんな頷いている。

しかも目がハート。

騒いでないのは私と咲くらい。

それを疑問に思ったのか、隣の席であり、同じバスケ部の佐伯斗真(サエキトウマ)が話しかけてきた。

「お前らは興味ないの?春山先生に。」

「かっこいいけど年上過ぎ。」

すぐさま咲が答える。

「ふーん。吉岡は?」

えっ私?…興味ないわけではないんだけど。

なんて答えたらいいんだろ。

「芽唯は彼氏いるもんね。」

咲が代わりに答えてくれた。

「マジで?まぁ、吉岡かわいいもんね。」

さらりとそんなことを…。

遊び人ですかこの人は。

「そういうのいいから。」

私ってほんとかわいくない。

素直にありがとうって流せばいいのに。

< 48 / 436 >

この作品をシェア

pagetop