先生
「航平とは相変わらずラブラブなの?」
沈黙を破ったのは先生だった。
なんでだろう…。
先生と航平の話をするのはなんか複雑な気持ちになる。
「…あ、はい、たぶん。」
返事も曖昧になってしまう。
「たぶんって。ま、幸せそうで何よりだ。」
やっぱりヤダ!
先生と航平の話したくない。
「先生、そろそろ戻ります。」
私は立ち上がった。
「大丈夫なのか?」
正直、歩くたびにズキズキするけど、
航平の話をする方が苦だった。
私が足を引きずる歩き方をしてたから、
先生が私の腕を持って補助してくれようとした。
「ほんと大丈夫です。」
「や、でも…」
そのとき。