先生

そんなこんなで、みんなバスに乗って出発した。

私たちと間を挟んで隣の春山先生は前で静かにお喋りをしていた。

他の人たちはというと、

航平も含めてみんなでうるさいくらいにわいわい騒いでいる。

「あいつら元気だな。若いっていいなぁ。」

超おっさん発言。

「おい吉岡、今俺のことおっさんって思ったろ?」

うわ、ばれてる。

「図星だな。」

「思ってないですよ!」

「ほんとか~?」

「ほんとです!」

「二人ってさ、」

今まで静かだった咲が急に口を開いた。

私と先生は咲の方を見た。

「いつの間にか仲良くなってたね。」

えっ…

思わず顔を合わせた私と先生。

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