先生

バスを走らせて二時間くらいたって、目的地に着いた。

ホテルがあって、体育館があって、温泉もあって、おまけに海まである。

私たち一年生はとってもはしゃいでいる。

「海きれーーーーい!!」

私と咲が声を揃えて言った。

「きれいだろ?」

春山先生が言う。

「うん!ここで遊んでいいの?」

咲、すっごい目キラキラさせてる。

「おう、いいぞ!」

「やったぁー!!芽唯後で来ようね!」

「うん!」

「あ、でも今日は航平先輩がいるか〜。」

「あ…うん。夜会う約束してる。」

「だってー先生!もうこんなところにカップルが来たら何するかわかんないよねぇ。」

「ちょっと咲!」

「吉岡。」

先生が私を呼んだ。

なんだろ…?

すごい真剣な顔してるんだけど…。

「…はい。」


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