先生

そして教室に戻って、解散になった。

帰り際に咲が、

「芽唯ばいばい!また明日ね。」

と言ってくれた。

こんな些細なことなのに私は満面の笑みを浮かべていた。

このことを誰かに言いたくて、

私は隣のクラスの幼なじみであり親友である、

藤堂佑里奈(トウドウユリナ)のところに行った。

「佑里奈~!」

「なに?友達でもできた?」

えっ…?

「なんでわかったの…」

「顔に書いてある。それにそんな嬉しそうな顔をして来られたんだからわかるよ。」

さすが十年以上一緒にいるだけあるな…。

「俺だって、すぐにわかったよ。」

突然後ろから聞き慣れた声がした。

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