先生
練習が終わって、夕食も済ませて、
みんなそれぞれの自由時間を過ごしていた。
私は航平が帰る時間になるまで、咲と部屋にいた。
「芽唯。どうかした?」
咲の突然の質問にびっくりした。
「え、なんで?」
「なんか、午後あたりからずっと色々考え込んでるっぽかったから。」
「…ほんと?でも何もないよ。」
「そっか。ならよかった。」
「うん。心配してくれてありがとう。」
「心配するなんて、当たり前だよ!親友なんだから。」
「うん!」
咲…。
ごめんね。何も話せなくて。
話したいけど。今は無理なんだ。
いつかちゃんと話すからね。
「そろそろ航平が帰る時間だからお見送り行って来るね!」
「うん。いってらっしゃい!」
「いってきます!」