好きのおもさ

ー昼休みー



「加奈ちゃん大丈夫?


さっきの時間のこと」



1人で昼食を取ろうとした時、新山さんと朝壬さんが弁当を持って私の所にやってきた。


「大丈夫だよ。


ただ混乱しただけだから」


「そうだとしても、もうちょっと優しく言えばよかったのにね、れおとのやつ」



なんて新山さんが言う。


アイツは知ってるんだ。私にさりげなく言っても効果無いってこと。



だから教室の空気をおかしくしてでも、あんな風に私に言ったんだ。


一体どういうつもりだ?



何でそこまでするんだ?


放っといて欲しいのに。



「そうそう!

2組にさ、転校生来たんだって!!


2人も!」


さっきのことには触れないようにしたかったのか、新山さんは話題を変える。


「あ~、知ってる。


その2人は、美男美女なんだってね!


羨ましいなぁ~」


< 119 / 471 >

この作品をシェア

pagetop