好きのおもさ

……あ。



さっき図書室で物音を立ててた連中がいた。



不真面目そうに見えた男が、ちゃんと練習に励んでいる。



ビックリだ. 




やっぱり誰かがいるとみんな、ちゃんとしちゃうんだ。



どうせみんな、自分1人で何もできないんだ。




「こんな所にいて、暑くないの?」



上から声がかかったと思ったら、声の発信者が私の隣に座った。




白川さんだ。



「暑いけど…ここは人少ないからさ…」



白川さんの目を見るのを躊躇ってしまう。



自然に目が泳いでしまう。




「そんな態度やめてよ。



これから先、あたしと昴とあなたはずっと接することになるんだから。



だから友達になろうよ」




怖い顔をされたかと思えば、元の優しそうな表情をする彼女。



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