好きのおもさ
「ちょっと付き合ってよ」
中島くんの誘いを私は断れない。
言われてついて行くと、またもや屋上に連れてこられた。
午後の授業が体育だったため、今も体操服のまま。
お陰であの時のことが、より連想しやすくなる。
「俺たちと仲良くしてくれんの?」
柵に身を任せている白川さんと中島くん。
その内の中島くんが聞いた。
「わからない…」
正直、中島くんの質問の答えを、まだ正確に出し切れない。
「わからない? そんなんであたしたちが許すと思う?
いい?立山さんは本来、あたしたちに許される存在じゃないんだよ。
本当は毎日ひどい目に遭い続けなくちゃいけないんだよ。
だけどあたしたちはその選択をしてない。
友達になるって簡単な方法を選んであげた。
それなのに、〈わからない〉!?
そんなんで済まされるわけ無いでしょ!?」
白川さんがいきり立つ。