好きのおもさ
その時に触れた、白川さんの髪。
ものすごくつやつやしていて、綺麗だった。
白川さんのはちまきを白川さんの隣に置くと、私は距離を置いて再び座った。
何もしないでこの場をじっと白川さんを見つめるのは癪だったから、ここにある本を読むことにした。
体育大会もいよいよフィナーレ。
そんな時、眠っていた白川さんが目を覚ました。
「…」
それに気がついた私は、白川さんの方に寄る。
「気がついた…?」
なんて声をかければいいのかわからず、真っ先に浮かんだ言葉を白川さんに伝えた。
「…」
私の顔をじっと見られる。
白川さんの気持ちがわからない私は、彼女と同じように顔を見た。
「何で… 何であんたなの…」
しゃべり出したかと思えば、嫌味を言われた。
私、何かしたかなと、振り返ってみる。
だけどわからなかった。