好きのおもさ
「どした?」
いつの間にか感情のコントロールが思うように行かなくなってる自分。
私の状況に気づいてくれる宇川くんに…すがりたくなった。
嫌だ。 もうみんなから非難されたくない。
あのことを思い出すような出来事、もう嫌だ。
「加奈ちゃーん!!」
そう思ってると、宇川くんの後ろから声がした。
何でこんなタイミングで出てくるの、白川さん。
「お取り込み中だった?」
宇川くんも白川さんの方を見る。
どうやら中島くんはいないようだ。
「大丈夫だよ」
なるべく明るく接するようにする。
だから無理に笑顔を見せてしまう。
「あのねー、あたし、加奈ちゃんに言いたいことあるんだよね~。
だから今から屋上に来てくれない?」
白川さんの話したい内容… わかってる。
私の過去をバラしたよって、報告するんでしょ?
わかってる。