好きのおもさ
「何で宇川くん・・・来たの?」
「さっきの連中が、俺のせいだ、責任としておまえが追いかけろって」
木の影で座り込んでいた私は、宇川くんのこの言葉で立ち上がった.
「べつに追いかけなくていいよ!
私なんてあなたに何の利益も生まないし・・・ クラスにも貢献できないんだから・・・
何もしないで!
それと、クラスメートにもそう言っておいて!
あなただったら簡単でしょ!?」
それだけ言った私は、駆け足で教室に戻ろうとした.
「待てよ」
だけど彼はそれを許さない.
でもこの言葉しか言わないから、私は止まらずに走った.
「待てってば!」
ついに私は彼に手首を持たれ、教室へ向かうのを阻止された.
「何よ?!」
「おまえなぁ・・・
クラスメイトがどんな思いでおまえに話しかけてんかわかってんか?
少しでも早く友達になりたいっていう思いで、話しかけてんだぞ?
それを無視して、おまえ最低だぞ」
「そんなのわかってる!
でももう私は友達を作らないって決めたんだよ!
だからあなたにお願いしたの!!」
自分の意見を押し付けていることくらい、わかっている。