好きのおもさ
「おまえに何が起こったのかしらねぇが、俺はおまえに学校が毎日楽しいようにしてやる!
明日が来るのを楽しめるようにしてやる!!」
なに・・・ この人. なに言っちゃってんの. そんなこともう誰にも出来ないよ.
宇川くんに宣告されて受けた第一印象は、これだった.
だけど心が少しだけ動いた気がした.
少しだけ私の未来が明るくなった気がした.
「おいおまえら!!
いつまでそこにいるんだよ?!
早く教室の戻らんか!!
HR終わったぞ!」
私の担任の先生が教室から声を張り上げて、私達に呼びかけた.
このタイミングで私達に叫んだってことは、もうすぐで授業が始まるってことなんだね.
担任の先生の呼びかけで、彼も手を急いで放してくれた.
きっと今まで掴んでいたのを忘れてたんだろう.
・・・それくらい、熱心に私のこと考えてくれたんだね.
でもそれがいつまで続くか・・・
きっと一時的な感情だよ.
まだ入学して1ヶ月くらいしか経ってないし.
もっても7月くらいまで.
夏休みが終わったら、彼どころか、みんなも変わっちゃうだろう.
それまでの辛抱だ. 頑張ろう.