好きのおもさ
私とは絶対関わりを持とうとしない性格だ.
そう思ったけど、違ったみたい.
「加奈ちゃん! 行こう!」
時間になると、朝壬さんが私を体育館に誘った.
「うん・・・」
来たよ、私の憂鬱な時間が.
今日1日、球技大会が行われる.
さっさと負けて、端っこで時間を潰そう.
そう思ってたのに・・・
「1組勝利、準決勝進出です!」
1組、つまり私達が準決勝進出.
私と組んでる、朝壬さんがとても強くて・・・.
失点は私が原因.それ以外私のペアは点を落とすことがない.
だからこちらが勝ち残り、とうとう準決勝進出になってしまった.
ちなみに残り私達のクラスは、私達を入れて2組.
もう1組は、2人のチームプレーがすばらしく、見事な試合を見せているのだ.
ようやく休憩として、コートから抜けることが出来た.
「お疲れ様!! 京子! 加奈ちゃん!!」
外で応援していた私のクラスの人が、駆け寄ってくれ声をかける.
「ありがとう!! 私、優勝目指して頑張るからね!!」
タオルを貰った朝壬さんが、意気揚々と言う.