好きのおもさ
「ま、待って!!
もうちょっと話してもいいかな?」
朝壬さんが言う。
この状況は家に入れた方がいいよね…。
「だったら中に入っていいよ。
何もないけど」
と言って、大きくドアを開ける。
お邪魔します という言葉が私の部屋に響いた。
寝室のドアを閉める。今までそこで寝てたから。
「適当に座ってていいから」
「あ、うん」
と言って、私は座椅子に座る。
「加奈ちゃん、具合はどう?」
新山さんにそっと聞かれる。
「まだ完治してないかな」
「そっか~大変よね。
れおとも数日前、体調悪いとか言って、保健室行ってたよね~」
へ~あの宇川れおとがね…。
「おい智美!!わざわざ言わなくてもいいんじゃねぇか」
宇川くんが問いかける。
その問ににこりと微笑む新山さん。