好きのおもさ
story 10
そして時は過ぎ、文化祭2日前となった。
私は学校を休んでから6日も行ってない。
ずっと逃げている。
担任から心配の電話がかかることもあった。
だけど適当に流して、電話を切っていた。
クラスの状況を知った先生は、先生なりに心配の声をかけてくれていた。
だけど私は先生の気も知らず、ただ自分だけのことを考えた。
ピンポーンーーーー
突然家の呼び鈴が鳴った。
ためらいもせず、玄関を開けた。
「はい」
「よぉ」
そこには帰りがけの宇川れおとがいた。
「…なに?」
言ってくることはわかってる。
「いい加減、学校に来いよ」
そんなことを言われるのかと思ってる。
「上がっていいか?」
こくんと小さく首を動かし、ドアを彼に開けさせる。