好きのおもさ
story 10


そして時は過ぎ、文化祭2日前となった。


私は学校を休んでから6日も行ってない。


ずっと逃げている。



担任から心配の電話がかかることもあった。


だけど適当に流して、電話を切っていた。



クラスの状況を知った先生は、先生なりに心配の声をかけてくれていた。


だけど私は先生の気も知らず、ただ自分だけのことを考えた。




ピンポーンーーーー


突然家の呼び鈴が鳴った。


ためらいもせず、玄関を開けた。


「はい」



「よぉ」


そこには帰りがけの宇川れおとがいた。



「…なに?」


言ってくることはわかってる。



「いい加減、学校に来いよ」

そんなことを言われるのかと思ってる。



「上がっていいか?」



こくんと小さく首を動かし、ドアを彼に開けさせる。



< 368 / 471 >

この作品をシェア

pagetop