好きのおもさ
<翌日>
私は学校に行くことに決めた。
宇川くんに会いたいという理由が一番ではない。
目の前のことから逃げちゃいけない。
その思いが強くなって、学校に行くことにしたんだ。
友広くんだって、いつまでも私が引きこもってるのは嬉しくないと思う。
だから向き合うんだ。
辛いことに。
宇川くんに励まされたのが、救いになったんだ。
準備ができると私は学校へ向かった。
教室へ着く頃には、登校完了時間になってるよう時間を合わせて。
校門が見え、下駄箱が見え。
靴を履き返る。
まだクラスメイトには会ってない。
この先を歩いていけば、教室が見える。
憂鬱に思いながらも、私は足を踏み出す。
平常心を心に言い聞かせて、私は何事もないように教室のドアを開けた。
教室に入り、周りを見ないようにただ一直線に席に向かう。