好きのおもさ


それから時にクラスを気にし、時に自分の世界に入ったりして…



放課後を迎えた。


帰りの準備をしている私に、新山さんと朝壬さんが私の席を囲んだ。



「加奈ちゃん、今日は舞台での最終確認だから。


準備が出来たら行こう!!」



新山さんが笑顔で言う。


対して私はまた小さな声で返事をする。



ぞろぞろと体育館に向かってる人がいる。



それを見た私は、まだ帰り支度が終わってないのに体育館へ向かった。



「加奈ちゃんは本番、ここの舞台袖でみんながやってるのを見てるだけでいいから」


朝壬言われ、私は舞台袖でみんなの確認している風景を見る。



本当に私がいない中、違うことに取り組んだんだって思う。



ずっと見入ってた。



「俺たちはちゃんと、みんなで協力してきたんだ」



すると後ろから声がした。



昨日からもっと聞きたいと思ってた声。


それは宇川くんの声だ。



振り向く私。



< 377 / 471 >

この作品をシェア

pagetop