(短編)君に微熱





和泉も、私と同じ気持ちなんだ。



「私も、和泉がすき」



真っ直ぐに目を見たら、一瞬だけ、彼は驚いたように目を見開いた。


でもすぐ、いつもの顔に戻って、柔らかく笑って、頭を撫でてくれる。


そしてそのまま、右手で眼鏡を外し、左手で私の手を包んで、



ちゅ、



唇が重なった。





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